ナイスな集合、バッドな集合

 印象に残った問題のメモ

  • 文献 [1] に載っていた問題:ナイスな集合を、そのすべての真部分集合がナイスであることと定義する。すべての有限集合はナイスである!
  • 少し文言を変えてみた問題:バッドな集合を、その真部分集合としてバッドな集合が存在することと定義する。すべての有限集合はバッドでない。

 これらの問題の肝となるのは、空虚な真の扱いである。この場合、要素数0の空集合はナイスな集合となり、任意の要素数の集合がナイスであることは数学的帰納法で証明できる。他の証明方法としては、背理法を用い、ナイスでない集合の中で要素数が最小の集合の存在を仮定して矛盾を導くこともできる.

 この問題におけるナイスやバッドな集合の定義は、それっぽい言葉に入れ替えても成り立つ中身のない定義である。空虚な真という名前は言いえて妙であり、見習いたいワードセンスである。

[1] J. Henle, "The Proof and the Pudding: What Mathematicians, Cooks, and You Have in Common." Princeton University Press, 2015.